記憶の中の人
【再】
あれから暫く暁の情報を頼りに突き進んで行くと、
800メートル先に雲模様に黒いマントを着た、二つの姿が見えた。
どうやら幸運にも、見つかっていないようだ。
「あれが暁か・・・・・・。」
気付かれないように、そっと、尾行する。
すると突然二つの姿が前から消え、一瞬後ろに気配を感じた。
振り向こうとした途端、クナイが飛んできてギリギリ間一髪のところで避ける。
「へぇ〜結構やるじゃん」
「思ったよりはな・・・・・・」
「どうする?旦那・・・」
「・・・・・・・・・さぁな・・・・・・」
ばれてたのね・・・。
の目の前にはさっき前方にいたはずの、雲模様に黒いマントを着た二人組がいた。
「貴方たち・・・誰?!」
「ククッ・・・そろそろ顔見せてやるとすっか・・・うん」
そう言い、二人共被っていた笠に手をかける。
今まで笠を被っていたため、顔が見えなかったが・・・ひょっとすると・・・。
の中で期待が膨らむ・・・。
パサ・・・。
笠から見覚えのある顔が・・・・・・。
一人はさほど年が変わらないだろうと思われる、金髪の少年・・・。
何度か手配書で見たことがある。
「あなたは・・・岩隠れの抜け忍びのデイダラ・・・ね・・・」
「おやおや・・・こんな小娘にまで名が知れてるとはなぁ・・・」
「もう一人、は・・・」
「・・・・・・・・・・・・久しぶりだな、。20年ぶりと言ったところ、か」
「お・・・兄ちゃん・・・・・・」
「見ないうちに随分と成長したようだなぁ・・・。まぁ、童顔のようだがな・・・。」
はサソリと会えた喜びを押さえ、自分に『里を裏切った人よ・・・』と言い聞かせた。
「お兄ちゃん・・・ヒルコに入ってないで、本当の姿になったらどう・・・?」
この小娘・・・旦那がヒルコ被ってんの知ってんのか・・・。
どこまでサソリの旦那こと知ってんだか・・・うん・・・。
随分と旦那に気に入られてたみたいだな・・・・・。
「・・・そうだな」
そういい、サソリはヒルコを脱いだ。
外見は10代半ぐらいの姿。
変わったことと言えば、何となく表情が固い・・・。
いや・・・ない、と言ったほうが正しいか・・・。
それと・・・顔に血が通っていない・・・。
まるで本物の人形を見ているようだ。
「あの頃はよく遊んでやったなぁ・・・今となっちゃぁ、懐かしい思い出だけどな」
ククッ、と喉を鳴らすサソリ。
な・・何か違う・・・・!
姿、形は一緒だけど違う!
私には分かる・・・・・・。
こ・・こんなのお兄ちゃんじゃない・・・!!
必死に泣くのを堪える。
「へぇ・・・この娘が旦那の・・・。どうりで何でも知ってるわけだ・・・。うん・・・。
懐かしのご対面、ってわけか・・・ククッ」
「本当にお兄ちゃん・・・??」
「俺以外に誰がいるっつーんだよ。」
「・・・・・・う」
「あ?」
「違う!こんなのサソリお兄ちゃんじゃない!お兄ちゃんはよく笑う人だもん!!」
「何意味わかんねぇこと・・「それに・・私を置いていかない・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「いつもお兄ちゃん私と一緒にいてくれたじゃない・・・違う・・・あなたは違う・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・」
「・・・旦那、どうする?旦那が殺らないっつーならオイラが殺るけど・・・うん」
そう言い、に向かおうとしたデイダラを止めるサソリ。
「待て・・・」
「?なんだい?・・・まさか心残りでも・・・」
「・・・・・・・・馬鹿野郎、そんなんじゃねぇ。コイツは・・は確か医療忍術だったはずだ・・・・・」
「まさか・・・・・」
「・・・あぁ、そのまさかだ」
「・・・・なるほどねぇーでも本当に役にたつのか・・・?」
「俺の言ってることが信用出来ないと・・・・・・?」
「・・・あーハイハイ。連れて行きましょう・・・うん」
「や・・・!私絶対行かない。あなたのところへなんて死んでも行かないわ・・・!」
「・・・・・二対一。さぁてどうする・・?お前ごときが俺たちを倒せると思ってんのか?」
「そうそう!大人しくついてきたほうが身のためだと思うけどな、うん」
「言ったでしょ・・・?私は死んでもあなた達にはついて行かないと・・」
「・・・あとで後悔しても知らねぇぞ」
「望むところよ・・・」
「・・・生きのいい小娘だな。まぁ・・・そっちのが面白いけどな・・・うん・・ククッ」
「・・・殺さない程度にやるぞ、デイダラ」
「はいよ♪」
そして辺りには、金属音が鳴り響く・・・。
----------------------------------------------------------------------
ぁー暁二人相手に勝てるんでしょうかね・・・。【おい
サソリとデイダラの二人なんて・・・・!!!!
なんて美味しいシュチュエーション・・・!【コラ
2006.7/24