☆今日の一日★

















それは毎回決まってて、サソリの部屋で、サソリが傀儡をいじってる時に起きる。




「ねぇ〜サソリぃ〜暇」

「・・・」

「サソリぃ〜・・・ヒマダァ━(。-д-)(●´Д`)(*´・Д・)━!!」

「・・・顔文字使うな」

「・・・サソリ王子」

「王子じゃない」

「暇なんですけど」

「知らん」

「・・・仮にも彼女なのに・・・サソリなんか嫌いっ!デイダラの所に行ってやるんだからっ!!」

そう言い、サソリの部屋を飛び出そうとしたら、ふいに腕を掴まれた。

「ほぅ・・・デイダラの所に行くって言いやがるのか」

「言いやがります」

「・・・構ってやるから俺の傍に居ろ」

「・・・しょうがないなぁ〜」

私はそう言いつつも、内心は嬉しさのあまり、お祭り騒ぎだ。









これがいつもの私達の毎日。
これがいつも繰り返されて居るだけの毎日。

しかし今日は違った。
何が違ったかと言うと・・・。




ここはいつもどおり、サソリの部屋、サソリが傀儡をいじってる時。

「さそりぃ〜暇だよぅ」

「知らん」

そう言い、いつもの事が始まった。
何の変わりの無い一日。


「さそりぃ〜ヒマダァ━(。-д「

私の言葉をさえぎり、珍しくサソリが私の事を呼んだ。

「ん・・・何?」

「お前そんなに暇なのか?」

「そうだよ」

「なら傀儡の修理手伝え」

「ハッ?!;;」

「傀儡の修理を手伝えと言ってるんだ」


「私がデスカ?!」


「お前以外に誰が居る」


暇だから少しぐらいいいか―・・・


「・・・じゃあ私は何をすればいいの?」

「まずこの部分をあっちに運べ。それからこれをそこで、あれを持って・・・・」

などとペチャクチャ喋り出した。


傀儡修理を手伝ってから3時間経過した時にそれは起きた。

















「あーーーーーー疲れたぁ〜〜〜」

「わりぃな。もう終わったぜ」

「そっかw良かった良かったw」

「ぁ、そうだ!サソリぃ!こんなに手伝わされたんだから、なんかお礼してくれョ」

「お礼・・・?」

今に思うと、あの時お礼してくれなんて言わなければ良かったと、酷く後悔した




「うん!例えばぁ〜今度海に連れてってくれるとか〜」
そんな事を考えて居ると・・・



また名を呼ばれ、何?と言って振り向けば、真ん前にサソリのドアップが。


私が驚いて居ると・・・

それを見計らってか、急に唇にキスをしてきた。

「・・・ん・・・なっ・・・なっななな?!//////」

「普通のお礼より、こっちのお礼のほうがいいだろ」

口を狐に描きながらそう言って来た。

「・・・そっ・・・それとこれとはっ・・別っ///」

「顔を真っ赤にしながら言われても迫力ないぜw」

サソリは意地悪そうな笑みを浮かべながら、部屋を出て行った。

私は暫くポカーンとしながら固まっていた。




「・・・確かに・・・普通のよりこっちのほうが・・・ぃぃかも・・・」

ふいに私はそんな事を思ってしまった―・・・

サソリがドア越しに居たのに気付かないで・・・






その頃サソリは、が言った言葉を聞き、
驚いたように目を少し見開きながら、すぐに表情を戻し、口に狐を描きながら『これからはキスだけじゃすまねぇかもな・・・クククッ・・・』そんな事を思っていた。









今日はいつもと違って何か新鮮だった・・・。
たまにはこういう日も・・・悪くは無いかもしれない。


私は例えサソリが傀儡でも、一生愛し続ける事でしょう。

サソリの場合は体が傀儡でも、心はれっきとした、人間なのだから―

私の愛した人は、この世界でたった一人の人間なのだから―

これからも、私はサソリの傍に居続けよう―








あの事が起きてから、サソリとの仲は前より少し良くなり、毎日、同じ事を繰り返しながら生活して居るが、ときどきは甘い日々を過ごしたりする。


あの時の事はきっと忘れないだろう。
何故なら・・・

二人の仲をより一層深めた日なのだから―









vv終われvv