喫茶部よりはマシかなぁ〜と思い、そのまま流れ的に剣道部へ入った。
だけど私は今、カラオケにいる。
それは一週間前の出来事・・・。
「さぁて!!強い新人も入ったことだし、いっちょ歓迎会でもやるかぁ?!」
最初の言い出しっぺは部長。
私は別にやらなくても良かったが、部員のみんなもどうやらやりたいようなので、そこは素直に頷いといた。
そして今に至る。
まだ一時間しか経過していないのに、中にはもう酔い潰れてるものなどが居る。
部長はさっきからずっとマイクを握りっぱなしで離さない。
無理に離そうとすれば、泣き出しそうになる。
サソリはと言うと・・・
お酒を飲みながら、そんな部長を眺めている。
(未成年のくせに・・・)
どうやら、私とサソリだけが酔ってないようだ。
「ねぇ・・サソリ・・・」
「・・・なんだ」
「みんなもう酔い潰れてるけど・・・帰りどうすんのよ・・・」
「そんときはそんときだ」
「ちょ・・・無責任だなぁ・・・;;」
「・・・・」
「デイダラも連れてくれば良かったなぁ〜・・・・・・・」
デイダラが居ればもっと盛り上がっていただろう・・・。
「・・・・・・・・・・・なのか?」
「え?」
サソリがボソッと呟いた。
いきなり現実に引き戻された私は、当然その言葉を聞き逃すわけで・・
「何て言った?サソリ」
「いや・・なんでもねぇ」
罰の悪そうな顔をしたサソリ。
どうやら自分の発した言葉が気に食わなかったらしい。
自分で言ったくせに変なの、と思いながらも私は未だにマイクを離さずに熱唱している部長に視線を戻す。
チラリと時計を見てみる。
時計の針は、午後11時を過ぎていた。
どうりで眠いなぁ・・・と思ったら・・・・。
未だに酔いが回っていないのか、冷めた顔をしながら部長を眺めるサソリに声をかけてみる。
「サソリ、私そろそろ帰るね」
「あ?もう帰るのか?」
「うん、もう眠いしさ・・・;」
「あー・・・それなら俺送ろうか?」
「いいよいいよ;;迷惑でしょ」
「いや、こいつらの相手してるより、お前の相手してたほうがマシだしな・・」
うっわー。
この言い方正直キツイわぁ・・・・。
「・・・そりゃどうも」
「それじゃあ行くか・・・・」
ガヤガヤとうるさい部屋から出て、暗い空の下へと出る。
無言で道を歩く私達。
空には星がキラキラといくつも光っており、いつまでも眺めていたいと言う衝動にかられる。
「ん・・・私の家、ここだから・・・・」
何故か家まで凄く時間が短かった気がした。
そして、まだサソリといたいなぁ、という気持ちが湧いてきた。
「あぁ、それじゃあまたな」
「・・・うん。送ってくれてありがと。おやすみ」
「おう」
そう言って、来た道を引き返すサソリの後姿を眺めながら、何故か寂しい気持ちに襲われた。
寂しさを紛らわすように、は星が輝く空を少し眺めてから、家へ入っていった。
サソリはと言うと、が家に戻ったのと同時に、後ろを振り返り、の家を少し眺めてから、
ゆっくりと来た道を引き返していった。
そのサソリの後姿もまた、
寂しい・・と語っているようで、痛々しかった。
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ぁゎゎ・・・
久しぶりのUPです。
なんとも微妙なものに・・・(゚ェ゚`;;;)
2006.5/18